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自然エネルギー利用発電の特徴と楽しみ方(その3)
7.自然エネルギー発電の楽しみ方
自然エネルギー発電によって得られるのは電力ですので、その利用目的の自由度や選択肢が大きいことも自然エネルギー発電の特徴の一つと言えます。
個人の趣味やその延長線上の取り組みである場合、自然エネルギーを利用すること自体が大きな楽しみであることは言うまでもありませんが、自然エネルギーの特徴を理解して上手く利用することでより一層楽しさも大きくなると言えます。
一番先に書いたように、相手は自然であって、こちらの思い通り、期待通りにはならないことが大きな特徴であり、自然エネルギー利用の難しさでもありますが、経験を積めばある程度の予想は出来るようになります。
また、「どれくらい発電するのか?」が一番の関心事になりがちですが、「実際にどれくらい役立てて使うことが出来るのか?」という問いの方が本質的です。発電量の大きさは、相手とする自然の大きさと発電機の大きさで割と単純に決まります。しかし「発電量」と「実際のお役立ち度」には大きな差があり、ここに自然エネルギー活用の本質的な難しさや面白さがあると言っても過言ではありません。
自然エネルギー発電システムは、単なる発電機のみで構成されるものではなく、発電機や電力を蓄電しておくバッテリー、そのバッテリーに効率よく充電するための制御装置や、電力消費量に大きな差が出やすい負荷機器など、多くの機器から構成された「システム」であるからです。
一般的には、多くの無駄を省くことが、自然エネルギー発電システムの有効活用への近道となります。例えば、無駄に長い配線ケーブルを短くして使うだけでも、エネルギー利用効率が上がります。負荷として、同じ明るさの照明器具を選ぶにしても、エネルギー効率の良い機器を選択することにより、「お役立ち度」を飛躍的に向上させることが出来ます。
自然エネルギーの有効活用とは、「自然からどれだけ多くのエネルギーを得るか」ではなく、自然から得られたエネルギーを「どうやって有効に活用するか」ということを知っておかなければなりません。
この有効活用こそが、私たちのような自然エネルギー活用のプロにとって、最も重要な仕事です。
自然エネルギーの楽しみ方には、人それぞれ色々な意見や取り組み方があると思いますが、上記の「有効活用」というキーワードを念頭において考えを巡らせてみることも大きな楽しみであると言えます。
たった一枚の太陽電池、それだけでどれだけのことが出来るか、それに挑戦してみるのも一興でしょう。
8.安全面
相手は自然ですから、当然ながら安全管理には十分な配慮が必要です。太陽電池や風力発電機などの発電機類は屋外に設置されることが必然前提となりますので、台風などの強風で容易に吹き飛んだり、脱落したりしないように頑丈に設置する必要があります。
また、バッテリーそのものには家庭用コンセントのようなブレーカー(自動遮断装置)が付いていませんので、誤った運用によりショートさせると、バッテリーが爆発・炎上して原型が破壊されるか、配線が溶断するまで放電を続けますので、取り扱いには十分な注意が必要となります。
太陽電池やバッテリー、各種制御装置類等には、それぞれ個別のマニュアルが添付されておりますので、それらを熟読・理解するとともに、安易な気持ちで自然エネルギー活用に取り組むことは避け、自前の発電所を構築するくらいの責任感ある気持ちと姿勢で取り組むことが大切です。
まずは、安全第一。
不明なことや不安がある場合には、必ず事前に有識者に相談するようにしましょう。
*ご注意:有識者とは、電気がお得意な方ではありません。自然エネルギー発電を詳しく知る方です。
以下のリンク先ページにて、発電システム各種別について解説していますので、ご参照ください。
◆ 風力発電の基礎知識
◆ 太陽光発電の基礎知識
◆ 水力発電の基礎知識
◆ ハイブリッド発電の基礎知識
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